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ディクテーションの勧め おススメしたい人3選と注意ポイント3選

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 みなさまこんばんは、あのつぎはイです。今日も更新やっていきます。

 ということで、今回のテーマは「ディクテーション(Dictation)」です。今までの記事で、英語学習にオーバーラッピングとシャドーイングを勧めてきました。オーバーラッピングとシャドーイングはTOEICではpart3,4、もしくは大学受験など比較的長めの文章(長文でも会話文でも)に対応するためにお勧めの方法なのですが、TOEICのpart1,2のような比較的短い文章の場合、自分としてはディクテーションの方をおススメします。

 特に、ディクテーションはこんな方におススメです。

  • リスニングを勉強し始めたけど、今やっている教材の達成度をどう確認したらいいか分からない初心者
  • 定期試験前に英語を復習する上で、問題集は問題を解きなおしたが、教科書はどのように復習したらいいか戸惑っている中学生
  • TOEICのpart1,2で点数がなかなか取れないTOEIC学習者

 上にも書きましたが、自分の周りではあまり聞きませんが、ぜひ中学生にお勧めしたい勉強法です。

 ということで、このディクテーションなるものを紹介しつつ、おススメしたい場面、逆におススメしにくい場面を紹介していこうと思います。

 それではやっていきましょう。

 ちなみに、オーバーラッピングとシャドーイングを紹介している記事はこちら「オーバーラッピングとシャドーイング する時に気を付けるべき5つポイント

ディクテーション(Dictation)とは

 ディクテーション(Dictation)とは、英語のDictate(書き取らせる)という英単語から来ており、文字通り書き取らせるものです。英語学習においては、音声を聞いて、聞こえた英文を英語でそのまま書かせるという勉強法になります。

 音声を聞きながら一緒に発音して書くのもいいですよ。

 このディクテーションですが、名前としては大学生になりTOEICを勉強するときに知ったものの、実際は中学の英語の先生(=中学1年生の担任 当時)が近いことを言っていた気がします。そして、その英語の先生の言葉を信じてディクテーションとともにオーバーラッピングとシャドーイングを組み合わせて勉強していった結果、中学時代に英語で困ったことはないですし、実は中学3年生の冬に英検2級も取得しています。

 ということで、次はディクテーションの効果を見てみましょう。

ディクテーションの効果

 これは大きく分けて2つあります。「リスニング力UP」と「ライティング力UP」です。順番に見ていきましょう。

リスニング力UP

 これは巷で沢山言われていることですね。聞こえた英文を全く同一に書かなければならないため、何度でも聞いてちょっとでも間違いが無いように書くわけです。オーバーラッピングやシャドーイングと同じく、リスニング対策の一番は「”何度も””注意して”聞く」事をどれだけ上手に繰り返せるかにかかっているのでしょう。

 特にディクテーションでは、リンキング(単語と単語の音がくっつく事と思ってもらえればいいです、リエゾンとも言うのかな?)にかなり気を付ける必要があります。例えば

I can speak English.

 という英文を聞くと、speakの「k」とEnglishの「E」がくっついて「スピーキングリッシュ」と聞こえる可能性が高く、「ん?speakingとlishってなんだ!?」となりかねないわけです。

 もしくは

What do you do?

 のwhatって、アメリカ人だと「ワラ」って言っているように聞こえるんですね。「ワラってなんだよ!」って突っ込みたくなりますが、実際にスクリプトを見て「whatかよ!」ってもう一度突っ込むわけです。

 もう一つwhat関係だと

What time will you go?

 の場合、whatとtimeのtが重なり、willのlとyouのyが重なり「ワライムウィリューゴー?」と聞こえてきて「こいつ何言ってんだ?」となり、スクリプトを見て「知らない単語が無いのに聞き取れない、もう俺は英語の才能が無いんだー」となってしまうんですね。そこで、ディクテーションを行うことで、音のつながりを何度も聞いて学習(というか覚えて)して、慣れでリンキング(やリエゾン)に慣れていくわけです。

 この辺りを勉強できるので、リスニング対策に有効なのですね。

ライティング力UP

 こちらは、ライティングというよりは、単語を正確につづる勉強になると考えていただくと良いと思います。そりゃそうですよね、書きとって綴りが違えば間違いですから。えぇ、何度でも書いて覚えてください(笑)そうすると、自然と単語のつづりを覚えられます。

 と同時に、上のspeakingとlishの問題についても、I can speaking lish.が文法的に違っていることが分かっていると、書いていて違和感が出る(canという助動詞の直後の動詞は原型のはずで、ing型はありえない=間違いか?)わけです。そこで、文法から正しい英文を推測して、I can speak English.と答えることができると、実際に英文を書く際にも、文法として正しいかどうかを考える癖がつくようになります。そうすることで、正しいライティング力が養われるというのも立派な効果の一つですね。

どんな人におススメ?

 では、ディクテーションを特におススメするとしたらどんな人たちかというと、

  • リスニングを勉強し始めたけど、今やっている教材の達成度をどう確認したらいいか分からない初心者
  • 定期試験前に英語を復習する上で、問題集は問題を解きなおしたが、教科書はどのように復習したらいいか戸惑っている中学生
  • TOEICのpart1,2で点数がなかなか取れないTOEIC学習者

 オーバーラッピングとシャドーイングに比べると、初心者におススメしたいんですよ。

 ところが、一般的にはディクテーション、オーバーラッピング、シャドーイングはいずれも上級者用というか、英語学習を長くやっている人が行っている勉強というか、

 少なくとも「初心者におススメする」ことってほとんどないはずなんですよ。中学生の英語学習でススメている人なんて、まず見かけないですね。

 でも、自分としてはディクテーションは是非初心者に導入してほしい勉強なんです。それを経験を交えて説明していきます。

リスニングを勉強し始めたけど、今やっている教材の達成度をどう確認したらいいか分からない初心者

 まずはこの初心者。リスニングを勉強し始めた人、英会話を勉強し始めた初心者あたりを想定しています。こういう人は、「音を聞く」事はしますが、その日の英会話の勉強がしっかり身についているか自信が無い人もいるのではないでしょうか。

 そういう人に向けてディクテーションをおススメしましょう。例えばテレビやラジオの英会話の教材を録音しておき(もしくはCDやダウンロードして音源を確保して)、1-2往復位の会話を何度も聞いてディクテーションをするというものです。何も英会話全部をディクテーションする必要はありません。例えば、最初に聞いて分かりにくかったところや、もしくはNHKの英語講座ならその日の学習テーマがあるはずですから、そのテーマの文章だけを聞いてディクテーションをするとか、そんな感じでちょっとだけディクテーションを取り入れて、その日のリスニングはきちんとできているなと確認して終了する、うまくいっていなければ翌日とかにもう一度聞いてディクテーションして合っていれば合格にする。こんな感じで、「なんとなく音を聞いて勉強している」から「今日の内容は自信をもって勉強できた」に変わるわけです。ディクテーションは英語のつづりも大事ですが、あくまで英会話ができればよくて綴りは気にしないという事であればカタカナとかで書いてもOKです(その時は、書いたカタカナの日本語の意味は分からないとだめですよ)。

定期試験前の勉強期間に英語を復習する上で、問題集は問題を解きなおしたが、教科書はどのように復習したらいいか戸惑っている中学生

 中学生の皆さん、英語を勉強している時、問題集を解いて終わりという人、いないですか?これ、もったいないです。

 自分は公立中学ではなかったこと、最初に出会った中学の英語の先生=担任が変わった先生(入学式当日に教室にギターを持参し「贈る言葉」を歌い始める、忘れられない恩師ですね)でした。そのためあくまで大学生の時に家庭教師でバイトをしていたときの中学生を思い返しながら話します。

 多くの中学生が英語を勉強するのって、大抵「英語の教科書を数回読む→日本語の意味を言う→問題集を解いて間違えたらやり直す」で終わっていたんです。MOTTAINAI!

 自分が英語を勉強していた時は、中学時代は教科書用CDからMD(今は国語辞典から消えたんでしたっけ?)に音声を移し、通学中に聞きながらモゴモゴ口ごもり(疑似的シャドーイング)、学校とかで問題集を解いて、Lessonが1つ分(2-4ページくらいだったかな)終わったら、Lesson1つ分をディクテーションしてみる。そして試験前は教科書の音声を聞いてディクテーションして、綴りも含めて合っていればOK=自信をもって試験に臨む、間違っていれば何度か聞いて書いてを繰り返して…という感じにしていました。あんまり問題集は意識していなかったんですね。それでも、ディクテーションで綴りから発音からしっかり勉強できていたので、リスニング問題も英作文や並び替えも、特に問題なく解けていました。

 公立中学でも定期テストにリスニングテストってあると思うんです。そして、試験中に英語を書く問題も登場するはずなんです。なので、少なくとも教科書に書いてある英(単)語くらいは、きちんと書けるように練習する=ディクテーションで鍛えるという事をしてもバチは当たらないと思います。ぜひ試してみてください。

 ちなみに、教科書の音源てどこにあるのという方、学校の先生に聞きましょう、教えてくれます。もしくは、「教科書の名前 音声」って検索すれば、アマゾンとかで教科書ガイドの付録でついて来たりします(ちょっとお高いですが)。例えばこちら

TOEICのpart1,2で点数がなかなか取れないTOEIC学習者

 ここは、いいですね。巷でさんざんディクテーションを言われている代表例みたいな人達ですから、方法は後でせつめいしますから黙ってディクテーションしてください(笑)

注意ポイント3選

 ここからは、ディクテーションを行うにあたり気を付けてほしいポイントを3つ説明します。ここを気を付けていないために、ディクテーションで上手に勉強の効果が発揮できていないという事が多いです。

 まずは結論から、ドーン

  1. 長めの長文では行わない=出来るだけ短い文章で行う
  2. 分からない文法が登場していたら必ず文法として勉強する
  3. 日本語で意味の分からない単語ばかりの英文では行わない

 順番に見ていきましょう。

長めの長文では行わない=出来るだけ短い文章で行う

 これがディクテーションが上級者の勉強だと言われる原因でしょう。やっぱり聞いて、書きとるという2段階の作業があるので、負担としては結構重たいんです。なので、高校の英語の教科書とかでディクテーションを試みると、間違いなく挫折します。これが高校生の教科書でディクテーションをススメない理由です。高校生の教科書であればオーバーラッピングとシャドーイングをおススメします。

 理想としては、TOEICのpart1,2みたいな短文が並ぶ形式のものです。長くても中学の英語の教科書の1Lesson分までですね。これ以上長いと、負担が強くて挫折します。だから映画とかだと長すぎてディクテーションは難しいんですよね。やるなら1-2往復の会話を切り取るのがいいでしょう。

分からない文法が登場していたら必ず文法として勉強する

 これ、オーバーラッピングとシャドーイングの記事でも書きましたが、あやふやな文法項目があるなら、まず文法を勉強してください。上のポイントを押さえた文章でやっていれば、よほど難しい文法は含まれないはずです。中学の文法事項で十分なので、かならず文法として勉強しましょう。自分としては勉強方法は4技能ごとで考えていますが、何が能力として足りないかは4分野で考えるという事をしています(詳しくはこちらの記事から)。

 言い方を変えると、何となくリスニング出来ちゃってても、ディクテーションをすると出来ていない文法が浮き彫りになる事が多々あります。それはそれで重要なポイントで、勉強する項目が増えた、ラッキーくらいに思って勉強してもらえると、一段上の英語学習者になれると信じています。

日本語で意味の分からない単語ばかりの英文では行わない

 これも上の文法の話と一緒です。知らない単語は聞けません!まだ自分のレベルではない文章を扱っている可能性が高いです。それでも、その文章で学習を続けたいという事であれば、こちら(第一部第二部感想編)で紹介しているAnkiというアプリを使いながら、単語のストックを増やしていってください。リスニング強化に加えて単語力の強化もすることになり、負担が増えますが、やりたい教材ならモチベーションでやりきれると思います。

ディクテーションの実際のやり方

 最後に、実際のやり方を紹介したいと思います。といってもやり方は

 「何度も繰り返し聞いて、少しずつ分かったところを書いていって全体を作り上げる」

 という、「言うは易く行うは難し」を地でいく感じになります。

 自分がTOEICのpart1,2対策でやっていたやり方は

  1. スマホでダウンロードした問題文の英語をリピート再生にしてひたすら繰り返し聞く体制を作る
     part2だと「ある文章が読まれる→適切な回答をA,B,Cの3つの文章から選ぶ」という4つの短文が読まれる形式なので、4つの英文がリピート再生される状況となる
  2. 箇条書きの要領で、1文ずつ書いていく。
    最初の文が全部かけるまで次に行かないというよりは、「最初の文で聞こえたところを少し書いて」「Aという選択肢で聞けたところを書いて」「Bが~」「Cが~」で、リピートされるのでまた「最初の文で~」「Aが~」と少しずつ埋めていく感じ
  3. で、何回も繰り返し聞いて、もうこれ以上は聞き取れない、書けないとなったらスクリプトをみて答え合わせ。間違っている物を中心に何回か聞いて、書いてみる
  4. 出来たら次の問題に移って①に戻る
  5. 大体1日に5-10問くらい(文章量としては20-40くらいの短文)をやる

  こんな感じです。ただ、ここに関しては、皆さん、説明を読む、見る前に、実際に手を動かしてみてください。はい、TOEICの手元にある問題集でpart1,2が載っていれば1題やってみてください。中学生の皆さん、今まで勉強したLessonでどこでもいいので1ページ、音声だけを聞いて、書きなぐってみてください。この方法は野球のノックと一緒です。まずはやってみる、そして自分なりのやり方を確立していくっていうのもひとつ大事な事なんです。

まとめ

 いかがだったでしょうか。今回はディクテーションという勉強法について説明してきました。リスニング力をつける意味で勉強される方が多いですが、個人的には中学生や初心者の方々が、実際に手を動かして綴りまで覚えるのも、かなり大きな効果ではないかと考えています。ぜひ試してみてください。

 それでは今日はこの辺で、have a nice day and see you next day!